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2012年5月

囲碁をより楽しくする「ユニバーサル・レーティング」

囲碁をより楽しくする方法は? その一つは、段級位の「ユニバーサル・レーティング」を確立することだと思います。

「レーティング」とは、実力段級位(ランク)の査定のことです。「ユニバーサル」とは、単に仲間内のグループ内のみでなく、さらに地域、日本、世界の囲碁ファンにも通じるようなものにすることです。

囲碁は実力の違う人でもハンディをつけて対戦を楽しむことができる大きなメリットを持っています。時々刻々のレーティングが判れば、自分の上達も判り、他人との対戦も対等な条件で楽しめます。プロは無差別級で戦うのが普通ですが、アマチュアはハンディ付きで楽しむ場合が多いと思います。

Igorating4as私が所属するアトムネット支部やその他の多くの囲碁グループや碁会所では、メンバーの実力がリーグ戦や碁会の成績で評価されて、段級位や点数などのランクが随時アップデートされているので、いつも適切なハンディで対局でき、またその結果のランクの上下が励みにもなっています。

私が、いろいろな団体が主催するハンディ付きのオープンな大会に誘われてもあまり気乗りしないのは、申告した段級位がその人の実力と違いすぎるために、手合い違いの対局を多く経験しているからです。もし、統一したレーティング制度で実力が評価されていれば、ハンディ戦も楽しくなる筈です。そして、より多くの人と対局するようになると思います。

上の表は、私の対局経験も加味して以前作成した、段級位の比較表です。この中で「幽玄の間」は一寸しか打ってないので不確かですが、インターネット対局サイトのWingKGSではこれまで100局以上打っているので、私の実力(KGSの1d~2d)近くでは大体合っていると思います。各国の囲碁協会やインターネット対局サイトの段級位の比較対照はここに出ています。

Win_probabilities_2多くのインターネット対局サイトでは、対局結果によってレーティングが毎回更新されます。勝敗で単純に加点・減点するのではなく、統計数学的にランクを評価する計算手法は相当進歩しているようです。右の図は、レーティングの点数差による勝敗確率の変化をその人のランク(段級位)をパラメータにして示したものです。このサイトには数式によるレーティング計算方法の説明もあります。KGSのサイトで使用しているレーティングについては、ここに日本語での詳しい説明があります。

Listeuroplayersp1欧米の囲碁界では、このようなレーティングシステムを用いた段級位のランク付けが広く行われています。例えばこのサイトを覗いてみると、今日現在のヨーロッパ45ヶ国の登録囲碁プレイヤーの公式レーティングが出ています。全ヨーロッパのファイルにはこれを総合して登録メンバー約6,700名のレーティング(段級位、現在の点数、増減など)が一覧で出ています(左の表はその1ページ目)。 米国囲碁協会(AGA)もこれと同様の方法を使用してレーティングを行なっています。

しっかりしたレーティングシステムがあれば、オープンな大会でも、自己申告による「手合い違い」もなく楽しめると思います。「幽玄の間」など日本のインターネット対局サイトにもレーティングシステムがあるので、これらのシステムを発展させ各サイト・団体・地域を包含した公式レーティングを作成して、大会などのクラス分けや手合い割に使用すれば、参加する楽しみや励みにもなり、囲碁の普及・隆盛に繋がるのではと思っています。

追記1: 世界のプロ棋士のランキング
世界のプロ棋士のランキングはこのサイトに出ています。このサイトには、世界の棋士の統合レーティング日本の棋士の国内レーティング韓国棋院の棋士の公式レーティング中国棋院の棋士の公式ランキング、韓国棋院公式ランキング製作者による世界のランキングなど、最新のデータを計算・引用して掲載しています。(2012.11.04)

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