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2012年4月

Synthesistの自動車に関するツイッターから(2011年10月~2012年4月)

電気自動車・プラグインハイブリッド車などの自動車電動化を巡る最近の主な動き全般については、下記を参照下さい。
 ●自動車電動化を巡る主な動き (2012年分、適宜アップデート中)
 ●自動車電動化を巡る主な動き (2011年分)

ACプロパルション社CEOのTom Gageが辞職(2011.10.09)

ACプロパルション社CEOのTom Gageが辞職した。(ニュースソース) テスラやEVミニのドライブトレーン技術はこの会社から。ACプロパルション社発表「彼はEVコミュニティに留まるだろう」、「辞職は取締役会との合同決定」、「中国でのEV市場拡大などがよりスムースに」など。

Tom Gage辞職に関連して、ACプロパルション社の技術で電気ミニバンLuxgenを製造している台湾のYulon社の話も出ている。ACプロパルション社のインバーターは系統との大電力の充放電が可能なので、V2Gなど自動車・グリッド間のエネルギー統合運用で重要な技術。

プリウスPHVとボルトの燃費(2011.11.05)

11月5日の朝日新聞に来年1月発売のプリウスPHVの燃費は現行プリウスの2倍のリッター61キロと出たので、プラグインハイブリッド車の燃費について解説をしている私のブログ記事へのアクセスは普段の10倍に増えた。PHVへの関心は高い。

プリウスPHVに関連して、シボレー・ボルトの日本での「燃費」を100km/L以上と推算しているブログ記事にもアクセスが多い。日本のPHEV「複合燃料消費率」の定義は、ガソリン消費のみを考慮しているので、電池の大きさがモノを言ってしまう。

自動車-グリッド・インタラクション(2011.11.24)

2011年9月に次世代エネルギー産業会議で講演した「自動車-グリッド・インタラクション」の資料を掲載しました。内容は、プラグイン自動車による電力系統のシステムおよび配電レベルへの影響、電力系統への各種サービス、電力系統との統合システムの方向、など。

東京モーターショーの印象(2011.12.10)

東京モーターショーに行ってきた。場所が東京ビッグサイトになったせいか大変な人だった。トヨタの小型ハイブリッドの「アクア」はコンパクトで良くできていると思った。ただ、今乗っているプリウスが私のカーライフにぴったりなので、アクアに乗り換える気にはならなかった。

トヨタ・スバル共同開発のスポーツカー「86(ハチロク)/ BRZ」の人気は凄く、写真を撮る列には40分と書いてあった。全般に、電気自動車やプラグインハイブリッド車などのエコカーよりもスポーツタイプの方が人だかりが多かった。この辺はメデイァの報道から受ける印象と違った。

「自動車―電力系統のインタラクション」、OHM誌に掲載(2011.12.13)

今、書店に出ている技術総合誌「OHM」12月号の特集「スマートモビリティ: 自動車はこれからどうなる?」に、「自動車―電力系統のインタラクション」と題する5ページの記事を掲載しました。11年9月に次世代エネルギー産業会議で講演したもの。概要はここ

GEの充電器、アマゾンで通販(2011.12.15)

米国のアマゾンで、壁掛け式のGE製電気自動車用充電器「WattStation」を売っている。208-240V40Aの仕様で$1,099。日本円にすると約8万6千円と安い。日本で同種の壁掛け式は、半分の容量(200V20A)で約15万円。

ガソリン燃料の低温SOFC(2011.12.31)

ガソリンを燃料とし、出力密度が高く、これまでよりも低い温度で作動する燃料電池(LT-SOFC)の開発が進んでいる。これが実用化したら自動車はどう変わるか? 現状と考察をメモにした。「低温ガソリンSOFCで自動車が変わる?」

今後の水素エネルギー利用に関する見解(2012.01.05)

「今後の水素エネルギー利用」について見解をまとめた。水素利用を大別して考察。①配送水素単体利用(水素単体を配送して利用) ②改質水素直接利用(化石燃料などを配送して、改質・水素生成し、その場で燃料電池などに供給して利用)

見解の要約: 生成する水素を直接その場で燃料電池で利用するような「改質水素直接利用」のケースは増加するが、「水素単体がエネルギーキャリアーとしてパイプラインやタンクローリーなどの整備されたインフラを通じて大規模に流通・利用される」ような「配送水素単体利用」のケースは限定的。

米国でリーフ改良、レベル2充電は6.6kWへ(2012.03.22)

米グリーンカーレポートによると「2013年型の日産リーフ: ヒーター改良、レザーオプション、6.6kW充電」。リーフのユーザーは「シートのオプションやヒーターでは買い換えないが、6.6kW充電では買い換えるかも」とのコメントがあった。

私は前から「200V普通充電は30Aに」と言ってきたが、日本の普通充電設備は依然として大部分が3kW用。米国の大手の充電設備メーカーの機器は、初めから220V-30A=6.6kWに対応済みだ。日本向けの車は3kW充電の儘なのかな?

米国で今年発売される2013年式リーフから220V充電が2倍の6.6kWになる件、2011/12年式も6.6kWにアップグレード可能な話があったが、米国であったオンラインのリーフファンとのミーティングで、この方法はないことが確認された。(2012.04.12)

電気自動車などのWell-to-WheelのCO2排出量(2012.03.30)

電気自動車、ハイブリッド車、PHEV、エンジン車のWell-to-WheelのCO2排出量のブログをアップデートした。これまでは発電所の上流のCO2排出を入れてなかったが、JHFCの総合効率部会報告書の数値を入れて図にまとめた。 ページの最下部の追記4。

自動車のエネルギーにガソリンのほか電気も加わったので、Well-To-WheelのWell(油井)の表現がふさわしくなくなり、一次エネルギー源の意味で「Source」を使った「Source-To-Wheel」の表現を用いるようになってきた。

PHEV燃費表示の解説をアップデート(2012.04.17)

トヨタ・プリウスPHVが1月末から一般に発売され、その燃費が「リッター61km」ということでPHEVの燃費について調べる人が多くなった。私が解説しているサイトへのアクセスも多くなったので、内容を整理してアップデートした。

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エネルギー・環境対応型自動車の総合CO2排出量

Stwco2emissionw2011a電気自動車・ハイブリッド車・プラグインハイブリッド車などの「エネルギー・環境対応型自動車」の「エネルギー源から車輪まで」を総合した二酸化炭素(CO2)排出量を、最近のJHFCのWell-To-Wheel評価のデータを入れて計算してみました。詳細は「電気自動車を火力発電で動かすより、ハイブリッド車の方がCO2排出は少ない?」のサイトの最後の方の「注記4」および「注記5」にまとめてあります。

自動車が使用するエネルギーがガソリンのほか電気も加わってきたので、Well-To-Wheelの「Well」(油井)やTank-To-Wheelの「Tank」(ガソリンタンク)の表現がふさわしくなくなり、一次エネルギーの源の意味で「Source」、自動車のエネルギー貯蔵(タンクや電池)の意味で「Vehicle」を使用した「Source-To-Wheel」や「Vehicle-To-Wheel」の表現を用いています。

上記サイトにも書いてありますが、新しい燃費計測基準の「JC08」モードによる燃費は、従来からの「10・15」モードの値よりもユーザーの実走行時の燃費に近いと言われていますが、一般ユーザーの普通の走行条件では「JC08」モードの値を出すことは先ず困難であり、実燃費とは未だ相当乖離しています。

Stwco2emissionw2011bこれに対して、米国の環境保護庁(EPA)が制定している燃費は、都市部走行(City)、高速道路走行(Highway)とそれらの複合(Combined)の3データが示されており、これらの値は日本の「JC08」モード燃費よりも低く、日本での実走行燃費にかなり近いと考えられますので、上記サイトの注記4ではEPA複合燃費で評価した「Source-To-Wheel」のCO2排出量の結果を示しました。(上の図)

ただ、「JC08」モード燃費は実用燃費と乖離しているとは言え、公式には各所で使われていますので、注記5では各車種について「JC08」モードによって評価した「Source-To-Wheel」のCO2排出量の結果を示しました。(下の図)

これらの図から判るように、電気自動車やプラグインハイブリッド車のCO2排出量は自動車を充電する系統電力のCO2排出原単位によって変わり、この発電のCO2排出原単位は電力会社の電源構成によって変わるので自動車を使用する地域によって変わり、また年度によって電源構成などが変われば変動します。なお、日本全体では、発電のCO2排出原単位の平均値に相当する自動車のCO2排出量を見ることになります。

詳しい導出過程などは、上記サイト、とくにその中の注記4と注記5をご覧下さい。

追記1: 2011年度の10電力の電源別発電電力量構成

Fepc0212powershare2012年6月13日、電気事業連合会から2011年度の10電力会社の電源別発電電力量構成が発表になった。

それによると
 地熱および新エネルギー 1.4%
 水力 9%
 石油等 14.4%
 LNG 39.5%
 石炭 25%
 原子力 10.7%
となっている。

2010年度と比較すると、原子力のシェアが28.6%から10.7%に大幅に低下し、その過半をLNGの29.3%から39.5%への大幅増加で補っている。なお、電事連発表の2002年から2011年までの各年度の電源別発電電力量構成比は右図の通り。

この電源構成から2011年度平均のCO2排出原単位(排出係数)を電力中央研究所報告書(「日本の発電技術のライフサイクルCO2排出量評価」2010年7月発行)の電源別CO2排出量のデータなどを参考に推定すると、約0.51kgCO2/kWhとなる。また、2012年6月現在、全原子力発電が稼働していないので、このような原子力ゼロの場合のCO2排出原単位を同様に概算すると約0.56 kgCO2/kWhとなる。この推定条件は、2011年度の原子力発電のシェア10.7%を全部LNGが肩代わりしてLNGシェアが50.2%になるとした場合で、もし原子力のシェア減の一部を石炭によって補うとするとCO2排出原単位は0.56 kgCO2/kWhより大きくなる。なお、別項に記載のように計算条件は不明だが2012年のCO2排出原単位として0.58 kgCO2/kWhという値も報じられている

上の「発電のCO2排出原単位 vs. 自動車のCO2排出量」の関係図に、2009年度および2010年度の電力10社平均の使用端CO2排出原単位(排出係数)の電事連発表値に加えて、2011年度電力10社平均のCO2排出原単位と原子力発電ゼロの場合の電力10社平均のCO2排出原単位の筆者推定値を記載した。
 2009年度 0.412 kgCO2/kWh(電事連発表値)
 2010年度 0.413 kgCO2/kWh(電事連発表値)
 2011年度 0.51 kgCO2/kWh(筆者推定値=電事連発表値、追記2参照)
 原子力発電ゼロの場合 0.56 kgCO2/kWh(筆者推定値)

なお、例えば、同じLNG火力発電でも汽力か複合か、またその温度によっても効率が変わるため、詳細な電源構成の条件を入れないと正確なCO2排出原単位は算出できない。ここに示した「筆者推定値」は、電気事業者から確定値が発表されるまでの参考程度と考えて頂きたい。
(2012.6.20)

追記2: 2011年度の電力10社平均のCO2排出原単位の電事連発表値

2011年度の電力10社平均のCO2排出原単位が2012年12月に発表されていました。筆者推定値の0.51 kgCO2/kWhと同じ値でしたのでその旨追記しました。
(2013.7.15)

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