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自動車―電力系統のインタラクション – 自動車が系統に接続される割合は?

Ohmcover1112_2次世代エネルギー産業会議・第19回会議(2011年9月28日東京工業大学)で自動車-グリッド・インタラクションに関する講演をしました。講演は約1時間で、プラグイン自動車(PEV)と電力系統(グリッド)の相互関係(インタラクション)について、重要な幾つかの課題・可能性を取り上げて解説しました。技術総合誌「OHM」の2011年12月号にその内容が紹介されています。

Horiarticlep1a「OHM」誌では、特集「スマートモビリティ―自動車はこれからどうなる?」の中で「自動車―電力系統のインタラクション―プラグイン自動車で実現する系統との双方向電力流通」と題する5ページの記事にまとめてくれました。編集部が講演の中から選んだテーマは次のとおりです。

 ● PEVによる電力系統のシステムレベル・配電レベルへの影響
 ● PEVによる電力系統への各種サービス
 ● PEVの充電設備の海外の動向
 ● 自動車・電力系統を統合したシステム

このようなプラグイン自動車と電力系統を統合したシステムの各種の可能性を考える時、動きまわる車が平均的にどの程度の割合で電力系統に接続できるか、その利用可能割合(数値的には対象とする車のうち系統に接続している割合、「Availability」「系統接続率」)を知る必要があります。

このためには、自動車がどのような使われ方をしているかの統計的な調査データが必要です。米国には、NHTS(National Household Travel Survey)など綿密に計画された調査とその結果をいろいろな目的に利用可能なように整理されたデータがあります。これらのデータから、米国の平均として1日24時間の任意の時刻における自宅に駐車している割合、あるいは自宅または勤務先に駐車している割合などが計算できます。

Availability左の図は、NHTSの調査データから自動車の系統接続率の時刻による変化を推算したものです。自動車と系統を接続する充電ポイント(双方向電力流通を考える時は「プラグインポイント」と呼んだ方が良い)が、家にしかない場合は車が外へでている昼間の接続率は65%程度まで低下しますが、もし勤務先にもプラグインポイントがあれば、昼間の最低でも85%程度の接続率になります。深夜は車は殆ど家で系統に繋がっているので100%の接続率になります。

このような自動車の系統接続率から、プラグイン自動車はその大きなパワー(kW)をかなりの割合で系統へ融通(V2G)できる素地を持っており、将来の電力システムにおいて重要なプレーヤーになり得ると言えます。これに、燃料電池やガスエンジンなどの分散型のコジェネレーション機器のパワーが加わることになれば、これまでとは違った画期的なエネルギーシステムが構築できると考えられます。

なお、講演で使用したパワーポイントは、ここからダウンロードできます。

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