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「アイデアのつくり方」 朝の微睡(まどろみ)で孵化

Produceideas10年くらい前のある日、近所の鹿島田商店街を散歩して古本屋に寄った時、店頭にぎっしり詰めておいてある100円の本の中に、
   ジェームス・W・ヤング
   「アイデアのつくり方」
   今井茂雄――訳
   竹内 均――解説

という初版1988年の薄い本をみつけた、本のカバーの裏に「《アイデアをどうやって手に入れるか》という質問への解答がここにある」と書いてあった。気になる本だったので、直ぐに買った。

この本は、読んでみて共感することが多く、気に入った本の一つになった。その後、この本の原著(初版は1960年)
   James Webb Young
   “A Technique for Producing Ideas"
   A McGraw-Hill Advertising Classic

アマゾンから購入したほどである。

この本は、全102ページの中の23ページも割いて、地球物理学者の竹内均さん(東大教授、科学雑誌・ニュートン初代編集長)の解説を載せている。この解説の最初の部分で、次のようにこの本の薄さに驚いている。

「私を最も驚かしたのは、この本の薄さである。そのあまりの薄さに驚いた私が、何度も「これで一冊の本になるの」と質問したので、出版社の人がすっかり恐縮してしまったほどである。しかしよく読みなおしてみると、この薄い本の中に「アイデアのつくり方」についての必要にして十分な内容がもられている。そのあまりのみごとさに、私は再度びっくりしてしまった。」

竹内さんはアイデアについても一家言ある先生らしく、その解説は自説を交えながら熱の入ったものである。

この本の紹介や書評は多く出ているが、アマゾンのこの本のサイトには実に140件以上のカスタマーレビューが寄せられていて、星4つ以上のおすすめ度になっている。内容の要約は、<「アイデアのつくり方」という名著>など、検索すれば多く出てくる。

この「アイデアのつくり方」の内容を簡単に言うと、
   ◎ アイデア = 既存の要素の新しい組合せ
   ◎ アイデアの作られる過程は次の5段階
       収集 --> 咀嚼 --> 孵化(潜在意識利用)--> 誕生 --> 展開

この中の第3段階の「孵化(潜在意識利用)」について私が重要と思っているパラグラフを、原文とともに下に引用する。

ここですべきことは、問題を無意識の心に移し諸君が眠っている間にそれが勝手にはたらくのにまかせておくということのようである。
What you have to do at this time, apparently, is to turn the problem over to your unconscious mind and let it work while you sleep.

だからアイデア作成のこの第3段階に達したら、問題を完全に放棄して何でもいいから自分の想像力や感情を刺激するものに諸君の心を移すこと。音楽を聞いたり、劇場や映画に出かけたり、詩や探偵小説を読んだりすることである。
So when you reach this third stage in the production of an idea, drop the problem completely and turn to whatever stimulates your imagination and emotions. Listen to music, go to the theater or movies, read poetry or a detective story.

それは、諸君がその到来を最も期待してない時――ひげを剃っている時とか風呂に入って入る時、あるいはもっと多く、朝まだ眼がすっかりさめきっていないうちに諸君に訪れてくる。それはまた真夜中に諸君の眼をさますかも知れない。
It will come to you when you are least expecting it – while shaving, or bathing, or most often when you are half awake in the morning. It may waken you in the middle of the night.

ここに書いてあるように、研究の方向や原稿のまとめ方で散々調べてその組立に苦慮してきた課題に、将に朝の微睡(まどろみ)のなかで良いアイデアが出ることを、私は多く経験してきた。そして、資料・情報の収集からアイデアの具体化・展開までの他の各段階でも、私の経験と合っているところが多いので、それらを整理しているこの小さな本が気に入って大切にしているのである。

追記: 偶々、今日、文教堂浜松町店でスコット・ベルスキ著、関美和訳の「アイデアの99%」(英治出版)を買った時に、この「アイデアのつくり方」の新本が横に置いてあった。出版社は変わったようだが、見たところ前と同じ内容・装丁で印刷してあった。これで思い出して上のブログを書いた。

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